2011年07月30日

転勤の決まり方

今日は金曜日で休日です。だから、事務所に行く必要はなく、ゲストハウスでのんびりとできる環境にありました。だから、今朝ローマにいる航空局の局長と直接電話で話をして、僕の今後についてどうなるのか聞こうと思っていました。

彼ら上層部のスケジュールは、メールで伝達されます。そのため、局長があと数日で夏休暇に入ることは知っていました。僕も、8月中旬から、夏休暇と育児休暇を併せて、1カ月半ほどの休暇を取ります。そのため、今日くらいしか話せる機会はないだろうと考え、朝、話がしたいとメールを打ちました。

すぐに返事が来て、「今ならいいよ」と返信があり、すぐに電話を掛けました。定年間際の60前後の方で、紳士で優しいと評判のおじさんです。僕も一度だけ会ったことのある人ですが、親身になって考えてくれる人です。そして、今の専らの関心ごとであるニアラの後の勤務地について聞いてみました。

すると、ローマに近日中に空くポストがひとつあるのだけど、君に来てもらおうと考えていると言われました。「おぉ、ローマ・ライフかぁ」と嬉しく思ったのと同時に、これはどのポストのことを言っているのだろうと思いました。なぜなら、ハルツームの同僚もローマに転勤するということが決まっていると知っていたし、同時に2人もスーダンから行くことになるのかぁと思ったからです。

そして、そのポストの具体的なことを聞いているうちに、それは、ハルツームの同僚がとるはずになっていたポストではないか、と感じてきました。なんでしょう、この不思議な感覚は。まぁ、とりあえず、ローマになれば嬉しいよ、と言って電話を切りました。

その1時間後、今度はハルツームの上司から電話がありました。転勤の話です。ハルツームに来ないか、という話です。ローマの局長が、彼に電話を掛けたのでしょう。少し慌てていた感じでした。ここでなんとなく、合点がいきました。ローマのそのポストは、まだ根回しが完全にできていない状況で、局長の耳にはまだ届いていなかったのでは、そして、ローマの今後空くポストは、僕ではなく、彼のためのポストではないか、と思いました。

こういう時は、慎重に動かないといけません。無闇に組織内に敵を作ってしまう可能性があります。こういう時は、動物的勘を働かせる必要があるし、僕にはそういう能力があります。

結論から言って、僕としては、ローマでもハルツームでも、家族と一緒に暮らせる環境があれば、どちらでもいいのです。それに、ハルツームのほうが今までの人脈も活かしたまま、さらに広げていけるだろうし、ニアラ以外のスーダンでの業務、全体を把握するうえで、まだまだ学ぶべきことが多くあります。他の国に転勤する前にしておかなくてはいけないことがある気がしていました。

結果的に、今日という一日で、これから1年先くらいの僕と僕の家族の道のりが決まったような気がしました。スーダンの生活はまだ続くことになるでしょう。そして、ここニアラにもまだ関係を持つことになりそうです。せっかくなら、もっとスーダンのことを知ってから、次に移ってもいいでしょう。

国連機関は、大きな仕事をしているようで、組織そのものは狭く、人間関係も閉鎖的なものです。内輪での根回しや、関係作りが重要であることは、言うまでもありません。

ハルツームはまともな都市です。砂漠で、暑く、過ごし易い所ではありませんが、外は普通に歩くことができるし、レストランやカフェなどもあります。ニアラよりかは、確実に生活の質は向上することでしょう。妻と赤ちゃんの海外デビューが、スーダンからなんて、なかなか面白いのではないでしょうか。
posted by atsushi at 00:49| Comment(0) | 国連職員としての日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月27日

これまでの生活の反省

時間は限りあるもの。こんな砂漠の真ん中のような辺境の地で、治安の悪さによって宿泊先に閉じ込められており、時間だけはたっぷりあると感じています。ここにいる人の嘆きは、することがなくて、時間ばかりがあって、退屈でしんどい、というものです。

でも、振り返ってみれば、僕がこの地に赴任してきてから、早いもので1年と8ヶ月が経とうとしています。これだけの時間を、ただただ早く過ぎて欲しいと願いながら、日々を過ごすというのはとても不幸で、もったいなく思います。日本の震災復興支援で、実際は4か月ほどこの地を空けていたので、それを除いても1年4か月ですが、さて、僕はこの間何を成し遂げたのでありましょうか。

アラビア語は上達したのでしょうか。

スーダン特にダルフールの歴史、政治的背景、国の状況は理解しているのでしょうか。

その他の勉強はどうでしょうか。

仕事はいいのです。仕事はもう十分理解をしています。ここでやれることは、もうないように思います。あとは、次の勤務地で新しいことを学ぶよりほかないと思っています。

ここに2年近くいて、人に何か語れるものがあるのでしょうか。アラビア語はあきらめたし、勉強もちょっと停滞中です。そうなのです、なんだかんだと言って、思ったように赴任前に考えていた目標が達成できていないのです。そのため、これはいかんと思って、今さらながらスーダンのことを学ぼうと、いろんな本を読んでいます。

スーダンの旅行ガイドブックを他の職員の部屋で見つけたので、まずは概要から始め、ダルフールの人種について調べたり、戦争の起きた背景や真の原因を探したり、コーランの再読をしたりしています。知っているつもりになっていただけで、実は知らないことがいっぱいありました。

転勤は、おそらく今年度中にあると思います。それまでに、スーダンのこと、人に聞かれても、それなりに過去と現状の説明ができ、自分の考えを持てるようになっておきたいと思います。砂漠があります、戦争がありました、人道危機です、南は独立しました、だけでは恥ずかしい。
posted by atsushi at 03:26| Comment(2) | スーダン生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月20日

なでしこジャパン おめでとう!

なでしこジャパン おめでとう!

先日、女子ワールドカップのサッカー決勝が行われ、日本のなでしこジャパンがランキング1位の米国を下し、優勝を果たしました。僕は、実際をテレビで見ながら応援することはできませんでしたが、家族に教えてもらうことで結果を知り、そして、翌日のネットニュースやYutubeでじっくりと観戦しました。

結果が分かりながら見るのは、臨場感に欠けるものの、その時の興奮、そして歓声を小さなパソコン画面からバリバリ感じました。先制されたものに追いつき、さらに勝ち越され、また追いつく。ギリギリの試合展開で、同点のままのPK戦、そして、粘り勝ちの勝利。

現実は、ドラマ以上にドラマチックでした。何度も何度も映像を見て、感動に浸っていました。

最近は、あんまりいいニュースを聞きません。政治は低迷し、経済は停滞、日本の社会は自信をどんどん無くしつつある傾向にありました。そんな中、この明るいニュース。

体格差、経験値、選手人口の層、バックアップ体制、全てにおいて米国に劣っていたなでしこジャパンが掴み取った勝利。やればできるんだ、ということを暗かった日本に、なでしこのチームが教えてくれました。

アフリカの辺境の地にいる僕も、この勝利を誇りに思い、職場の仲間に自慢しています。どうだ、日本はすごいだろって。とても気分がいい。これを、Yutubeのお気に入りに入れておいて、気分の沈んだ時に繰り返し見れるようにしよう。そうしたら、元気が出てくるはずだから。

なでしこジャパンのみなさま、おめでとうございます。

そして、ありがとうございます。
posted by atsushi at 01:01| Comment(0) | ひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月15日

世界の果てから 第1報

2日前、良くも悪くも、南ダルフールの州都ニアラに戻ってきました。相変わらずの砂だらけの街、そして、ロバがヒヒーンと鳴き、壊れかけの車がガタガタと走っている風景が広がっています。心なしか、新しい建物が増えた気がしますが、基本的には以前と変わりありません。

ここに戻ってきて2日間、現状を知り愕然としています。何も変わってなさすぎる。3月末に離れた時に問題になっていたことを、未だ話し合っているのです。そして、事務処理も滞ったままです。

僕の後釜となった同僚は書類仕事が苦手なことぐらいわかっていましたが、ここまで出来ていないとは想像していませんでした。搭乗員たちは、未だ壊れかけ寸前の住居で暮らしているし、4月に完成予定だった新しい宿舎は、未だ工事が続いています。あと2週間と言われましたが、その言葉、僕が出ていく3月末にも聞いた言葉なんですよね。

ここの人たちの時間感覚は無いに等しい。

改めて、日本の復興の速さと納期を守ろうとする固い意志と努力に敬意を感じずにはいられません。日本の職人さんが、あの宿舎建ててくれないかなぁ。。。

面倒な後始末がたくさん残っています。しかし、僕自身もそろそろ転勤の時期なので、正直言って、そんなに意欲に燃えているわけではありません。これが、こういう組織の性ですね。離れていく人は、今のことよりも次のことを考え始めるものです。

今日は金曜日。こちらの休日なので、洗濯をしました。夏に日本にいたのは久しぶりだったので、今流行のクールビズ、半袖シャツを購入してきました。ここダルフールでもなかなか調子のいい服です。さすがに、湿度が低いため、あっという間に乾きます。

久しぶりのダルフール写真。現在の住まいの屋上から。
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posted by atsushi at 21:36| Comment(0) | スーダン生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月06日

被災地への政府対応のまずさ

先日、復興担当大臣に就任した民主党の松本龍氏、わずか9日間という短期間で、辞任に追い込まれた。

僕は、今大阪に戻ってきている。被災地での活動、東京事務所での事務処理を終え、スーダンへと戻る前の数日間の休暇を、ここ地元の大阪で過ごしている。仕事から離れたといえ、すぐに頭の中を空っぽに、休暇を満喫できるわけではない。

いろいろなことのあった3か月間を振り返ったり、今後の仕事のことを考えたり、頭の中は常に仕事で埋め尽くされている。そんな中、このニュースがテレビや新聞で、注目を浴びている。

松本氏が辞任する直前の被災地訪問の様子をテレビで見たが、あの態度と考え方に驚き、そして怒りを覚え、非常に残念な気分になった。

僕は、自治体の職員ではないので、どのように各市町村が国と日々やり取りしていたのかは知る由もない。ただ、すくなくとも、彼らは彼らなりに精一杯活動していた。松本氏の発言が暗に示したように、国が提供者で、市町村民が口を開けて待っているという100%受け身の体制であったことはない。

岩手県の被災地で、様々な人と活動を共にしてきて、それだけは断言できる。彼らの持てる知恵と行動力を結集して、多くの人を支援していたと理解している。そんな自治体一人一人の活動を見て、誇らしく思い、そして日本人の素晴らしさを実感していた。

政府民主党は、あまりに浮世離れしている。松本氏は、もしかするとものすごく優秀な方かも知れない。しかし、人がともに協力して働いている「組織」という仕組みでは、他人に対する尊敬の念と、謙虚な気持ちが必要である。あれでは、反発は免れず、うまくいくものもうまくいかない。

日本の政治家が皆、あれほどの空気読めない感を持っているとは思いたくないが、あまりに残念な人だった。そして、そんなことが公共の電波に流れ、またもや政治への不信感を募らせてしまう。

政治のしていることは、そんなに難しいことなのだろうか。一般人の知識では、とても解けないことに立ち向かっているのであろうか。

今回は、スーダンに戻る前に、新聞社が提供するデジタル新聞への登録をしておいた。日本を離れても、常に日本の情報を獲得できるような状態にしておこうと思ったからだ。今は、ネットで大抵の情報は獲得できるが、新聞を読むことにより、上辺だけの情報でなく、よりよく今後の日本の動向を見ていきたいと思う。

震災をきっかけに始まった日本での活動。自称「国際人」として、アフリカの土地で活動していても、母国とは切っても切れない関係である。今後とも、母国音痴に陥ることなく、しっかりとした情報に触れ、常に考えをもっていかなくてはならない。

ありゃ、少し硬くなってしまったが、本当、民主党さん、もう少し頑張ってくださいよ。まぁ、もう先は長くないのかもしれませんが。

スーダン出発まで、残り4日。
posted by atsushi at 17:04| Comment(2) | ひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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