2012年02月04日

ローマの公共サービスと職場環境

昨日のローマでの出来事。その前日の木曜日から、明日は天気が悪くなると言われていた。予報では、気温が0℃以下になり、雪が降ると発表されていた。それを受けて、なんとローマ市長が金曜日の学校を休みにすると宣言。こんな場面でローマ市長が出てくることに驚いたが、たかが0℃で!という過剰な反応に、2重の驚き。

そして、当日金曜日は、職場に多くの子供たちがいた。急きょ休みになってしまった学校によって家にいないといけない子供たち、それに合わせたベビーシッターを見付けられなかった職員や、その他子供の面倒を見る人が家にいない職員が、自分の子供たちと一緒に出勤してきたのだ。そうしなければいけない背景は明確だが、これは日本では見られない光景である。ふーん、こんなこともあるのだ、こんなことが許されるのだ、とカルチャーショックと共に感心してしまった。

実際の天気は、なんてことはないちょっと寒いくらいの天気。雪だって降ってはいなかった。ローマ市長のお触れが効いたのか、公共交通機関も全く頼りにならない感じだった。それを予想して、朝の出勤時いつもより1本速い列車に合わせて駅に向かったので、うまく職場に来ることができた。しかし、ほとんどの職員はその後の列車の遅れでプラットホームに1時間近く待たされるという災難に遭っていたようだ。

まぁ、こんな遅れは別段理由なんかなくても、日常茶飯事のことではある。もういい加減待たされることには慣れてきたが、交通機関に頼っての通勤はとてもストレスが溜まる。だからといって、自分の車で、となると尋常じゃない交通渋滞に頭を悩まされるし、ガソリンスタンドも時折ストに入ることがあり、常に気を張り詰めていないといけない現状なのだ。

さて、昨日の気温、確かにちょっと寒い。でも、外は雪でなく雨。昼ごろのこと、職員が騒ぎ出した。事務所の近辺では雨だけど、ローマ市内は雪が降っているという情報が流れだしたためだ。雪を見たことがないわけではないが、非常に稀な現象らしく、一時職場が喧騒な雰囲気となった。

ほどなく一斉送信のメールが上層部より流れてきた。職員は上司の許可を得て、帰宅してもよい、と。え、こんなんで!と驚く。冗談でしょ、と。

それから、どんどん職員が事務所を後にする。「良い週末を!」、なんて言いながら
笑顔を振りまいて出ていく。

たったこれだけの気象の変化で、こんな混乱を生むなんて、日本であれば考えられない。東北で僕が働いていた状況を思い起こすと、早くに帰宅できる状況には喜べても、なんとなく失望感を覚える。でも、後々早目に帰ったほうがいい、その理由が少しわかる状況に自分が巻き込まれる。

僕には、まだ仕事があったので、引き続き業務に。でも、当然人がいなくなれば停滞してしまう業務もたくさんある。ある程度のところ3時くらいで帰ろうかなぁと身支度をし始める。もうこれ以上いても、周りにあまりにも人がいなさすぎて、どうにもならないからだ。

そして同僚から今列車がほぼ止まっていて、1時間に1本来るかどうかわからないということを知らされる。どうやったら、そんな情報を知ることができるのか不明だが、自分が帰宅難民になってしまったことに気が付いた。列車だけでなく、事務所からシャトルバスと地下鉄を乗り継いで、ローマの中心部に移動できるのだが、どういうわけかシャトルバスが止まってしまっていた。

さて、残りはタクシーという手段。イタリア人の同僚に電話をかけてもらう。僕はまだイタリア語ができない。そして、その混み具合を知る。タクシーがつかまらない、と。

ビルの入り口の、守衛事務所に行けば、契約しているタクシー会社へ直接連絡ができると教えられたため、とりあえず事務所を後にする。そこにいったら、たくさんの職員が並んでいた。そして、待たされようやくタクシーが来たころにはいつもの帰宅時刻と変わらない時間になっていた。

やっぱり自分の車を持った方がいいのだろうか。交通渋滞とその他煩雑な事務手続きに悩まされながらも、自分で動けるようになるべきなのだろうか。

When in Rome, do as Romans do. 郷に入らば郷に従え

やっぱりみんなが帰るときに、帰ったほうがよかったのだ。皆がしていることを同じようにやるべきなのだ。しかし、たったこれだけのことに混乱してしまうローマの行政って。ますますこの町から離れたくなる。
posted by atsushi at 22:17| Comment(0) | イタリア生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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