2011年02月11日

上司の訪問

昨日までハルツームにいるUNHASのチーフがここニアラに来ていました。ニアラだけではなく、ダルフールの他の2つの街も訪問していました。たった1日だけの訪問でしたが、多くの会議をこなしました。彼が僕の実質的な上司であり、スーダンの業務を総合的に管理している職員です。

西ダルフールの州都ジェニーナで、今月の初めにまたパイロットが誘拐されました。UNHASのパイロットの誘拐は、これで2度目です。彼らもまた、僕の顔なじみの搭乗員でしたが、今回は前回のように街中でさらわれたわけではなく、フィールドのとある飛行場に降り立った瞬間に銃撃を受け、そのまま誘拐されたのです。銃は乗客の直ぐ上を貫通していたのですから、少し間違えばかなりの惨事になっていました。

それから今まで、UNHASはルールの変更を余儀なくされました。航空機が着陸する際は、軍人や警察官によってその着陸場が保安されていないといけなくなりました。当然、このような人材は、UNHASやWFPにはありません。そのため、地元政府やUNPKOと調整をし、資材や人材の提供を確保する必要がありました。前例のないことをするというのは、このような官僚機構では困難なことです。

チーフである彼は、その安全対策のルール作りを指揮していて、大変だったと思います。しっかりとした対策ができるまで、いくつものフライトを止めました。現在は、かなりの場所が再開されましたが、政府とのやり取りは本当に面倒です。軍人の数人は金銭を要求してきたり、時間にはルーズだったりと管理にも限界があります。

そういう困難な状況をハルツームの事務所からだけで管理するのは、極めて難しいため、今回彼がわざわざ移動してくることになったのです。多くの会議は形式的なものでした。ここに来たという既成事実を作るのに過ぎないと思います。ほとんどの段取りは、メールや電話で確認されて、その都度僕が職員や搭乗員たちに伝達していたので、新しい事実を伝えるというものではありませんでした。

ただ、僕にとっては状況が異なります。ゲストハウスに来てもらって、1日ホストをするのですから。毎日のようにメールや電話でやり取りしていても、実際に会うのとでは受け取れる情報量が異なります。いろんな話を聞けました。

僕のこれからのことも話してくれました。どうやら、本部ローマの事務所に来てほしいと航空部署のトップから内内の話があるそうです。来年の初めにくる転勤時期には、航空業務から離れようと思っていましたが、資金調達や企業との契約などの仕事であれば学ぶことも多いので、面白くなるかもしれません。何よりも、ローマという土地で住むことは楽しくなるような気がします。どんな仕事をするにしても、上から認識されるというのは、悪い気がしません。

こういう話はなかなか聞けません。もちろんメールでも公開されません。ただ、こうやって、話は回るものなのです。そして、こういうお客さんをもてなすというのは、とても大切な仕事の一環です。仕事と割り切るのは、少々寂しいものですが、しっかりホストできるかで、その後の仕事に影響を与えるのは事実です。
posted by atsushi at 16:43| Comment(0) | 国連職員としての日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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